姿勢・リズム・脱力感vol.3

健康

身体の内なる信号に気づくことが大切だという記事を書きましたが,難しいのは承知です.

自分の身体のことはわかっているようで,なかなかわからないものです.なぜなら,身体は無意識に動いていることがほとんどだからです.

無意識の動きに,意識という光を当てること.まずはここから行う必要があります.

そこで大切になってくるキーワードが「姿勢・リズム・脱力感」です.

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脱力感

肩の力を抜け

「肩の力を抜く」はリラックスの代名詞のように使用されていますが,言われた側はなかなか難しいのが現状です.それもそのはず,誰しもが肩に力を入れている感覚などなく,無意識に力が入っている状態だからです.これを意識して力を抜ける人はまだ良い方で,中には力の抜き方がわからないなんて人もたくさんいます.(無意識については来週記事にします)

では,肩に力が入る人と肩の力が抜けている人何が違うのでしょうか?

それは上手な腕の使い方が出来ているか,言い換えると肩甲骨の柔軟に動くかどうかにかかっています.

肩こりは日本の国民病ともいわれ,欧米等と比較すると肩が硬い人が多いと思われます.

そもそも腕の根本は肩甲骨や鎖骨で,これらの骨が体幹と連結しています.そして,肩の硬さは力みとなり,全身がギクシャクしたような動きとなりリズムも損なわれ,姿勢が崩れるのも容易に想像できると思います.

肩は心とも通じています.漢字を分解すると戸と月です.月は「にくずき」で体に使用されていますが,戸とは出入口をさします.心と体を通わせる部位のひとつとなっているのかもしれません.肩の荷が下りる・肩で風を切る・肩身が狭い等心の状態を表す慣用句として使用される頻度が高いのも納得です.日本人は良くも悪くも協調性が高く,気をつかう国民性のため,心が疲れやすいのかもしれませんね.

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姿勢

サッカー日本代表で名を轟かした三笘薫選手やフィギュアスケートの羽生結弦選手を観ていると引き込まれるようなオーラを放っていることに気づくとおもいます.

もちろん,プレーや演技は素晴らしく,誰でもマネをできるような代物ではありません.このような目を引く人に共通しているもの…「姿勢」.それでは,世界と戦う選手たちの姿勢を解剖し,一緒にエレガンスな自分に近づきましょう.

日本人に多い姿勢とファンタジスタの姿勢の違い

まずはこちらをご覧ください

まずは,左側の日本人に多い姿勢から.もし今あなたが立っているのであれば,実際に試してみてください.膝を軽く曲げ,上体はやや前かがみで背中は猫背.

違和感なく,いつも通りの姿勢だな~なんて感じた方も少なくないのではないでしょうか?

この姿勢ではもも前の筋肉(大腿四頭筋)を緊張させて立っている状態で,いわゆるお年寄りの姿勢に近く,シルエットが老けています.

次に右側の姿勢をみてみましょう.明らかに異なるのがわかると思いますが,重要なことは腰を反り過ぎないことです.

よく,「いい姿勢をしましょう」と言われると胸を張り,腰を反る方が多くいらっしゃいますが,それは無理に身体を起こしているだけで,長続きはしません.

彼らの姿勢は,足裏で地面をしっかり捉え,骨で立っています.そのため,無駄な筋力は必要無く、常に脱力しています.

全ては良好な姿勢を造ることから始めなくてはなりません.良好な姿勢なしにどんなに筋トレを行ったり,どんなに柔軟性をつけようとストレッチしても,得たい効果は期待しづらいでしょう.

一方で,良好な姿勢さえ手に入れていれば,今まで1のトレーニングやストレッチ効果が10倍になることもあり得ます.姿勢はすべての基本です.じっくりと時間をかけて理解していってください.

リズム

呼吸とリズム

「みんな息してる?」のあいさつが有名なYouTuberもいますが,呼吸はとても重要です.人は生まれてから死ぬまで呼吸を止めることはありません.もちろん意識して止めることはできますが,長時間は継続できません.普段の呼吸は大体1分間あたり12~20回に収まるリズミカルな運動です.

ただ,コロナ渦でマスクをつけていることで,口呼吸になってしまっている人も多いようです.口呼吸になってしまうと,頬が落ちて老けたように見えたり,口臭が強くなったりとデメリットがたくさん出てきます.

さらに,集中していたりすると呼吸が止まっていたり,浅い呼吸しかできていなかったりします.

呼吸が浅いと酸素が末梢へ行き届かないので手先・足先の冷え性になったりします.

深い呼吸(深呼吸とは違いますが)を心がけることで末梢への血流も良くなり冷え性改善の一助になる方もいます.

まとめ

脱力感・姿勢・リズムのキーワードで最重要項目は「姿勢」です.

なぜなら,良好な姿勢はバランス感覚が研ぎ澄まされ,不要な力みが抜けます(脱力感).逆に,脱力感にフォーカスしすぎても,一定の効果は得られると思いますが,良好な姿勢になることは困難だと思います.

良好な姿勢,脱力感が得られると,柔軟になり,リズム感をつくりだせるようになります.リズム感が出てくるとあらゆる動作や姿勢を維持していても,疲れづらくなることで良好な姿勢をさらに長時間維持が可能という好循環が生まれます.

ここまでは,なぜ意識することが重要なのか?自分の身体と向き合うことの大切さなど,実践とは程遠い内容を書き記しているため,途中で読むのを止めた方も多いでしょう.

むしろここまで読み進めた方は,数少ない継続が可能な方です.ストレッチやエクササイズなどHow toを伝えることは簡単です.しかし,今回までの内容を読まずにどれだけの人が継続できるか?

正直今回まで丁寧に読み進め,自分の身体と向き合ってくださった方に至っては,何も心配していません.自分の向き合うきっかけができれば幸いです.

今後は,実践編としてエクササイズやストレッチ等も伝えられたら良いなと考え,YouTubeチャンネルを開始したいとも考えております.

ど素人感満載で見るに堪えない内容になる可能性もございますが,みなさんと一緒に成長できる機会をいただければなと思います.

健康寿命を延ばすBLOG
理学療法士兼パーソナルトレーナーとして活動しているPHYSIMON(フィジモン)です. 家族や友人が身体のことでQOLが低下しないようにとの思いではじめさせていただきました.
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