歩行時における筋活動を理解して歩行分析に役立てよう[国試から臨床まで役立てる]

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歩行の基礎知識

歩行時の筋活動についてフォーカスしても、歩行分析等で使用される言葉の定義がわかっていないと、正しく理解できません

そこで、ここではいわゆる正常歩行とはどんな歩行形態なのか

また、その際に使用される言葉の定義について、簡単にではありますが解説していきたいと思います

ランチョロスアミーゴ式

立脚相 stance phase
  • 初期接地(IC:initial contact) 0~2%
  • 荷重応答期(LR:loading response) 0~10%
  • 立脚中期(MSt:mid stance) 10~30%
  • 立脚終期(TSt:terminal stance) 30~50%
  • 前遊脚期(PSw:pre-swing) 50~60%

遊脚相 swing phase
  • 遊脚初期 60~73%
  • 遊脚中期 73~87%
  • 遊脚終期 87~100%

各相の定義について確認したいと思います

初期接地とは

荷重応答期とは

立脚中期とは

立脚終期とは

前遊脚期とは

歩行分析等で主眼となるのは立脚相ですので、遊脚相の定義については割愛させていただきます

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運動学的な筋活動と歩行時の筋活動の違いとは

運動時の筋活動とは何なのかというと、解剖学や運動学に記載されている筋の作用のことをこのブログでは指します

例でいうと、ハムストリングスは股関節の伸展、膝関節の屈曲に関与します

では、歩行時の筋活動は運動学的な筋活動とどのような違いがあるのか?

結論を言うと、運動学的な筋活動は開放運動連鎖(OKC:open kinetic chain)なのに対し、歩行時の筋活動は閉鎖運動連鎖(CKC:closed kinetic chain)で作用します

つまり、歩行時の筋は関節を動かすと言う役割ではなく、ある特定の方向に関節が動き過ぎないように制御しています

なかなか理解することが難しいと思いますが、各筋群の表と解説を読むことで理解が深まると思いますので、是非お付き合いください

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歩行時の筋活動の見方と各筋の役割

股関節外転筋

股関節外転筋は荷重応答期に最大の筋活動がみられます

立脚期に入り、対側から重心を移動してくる際に股関節外転筋が働かないと上手く立脚期を作ることができません

股関節内転筋

股関節内転筋は一歩行周期に山が2つ見ることができます

一つ目の山は股関節外転筋と協調して働き、二つ目の山は反対側への重心移動に伴う遠心性収縮です

大臀筋

大臀筋は最初の大きな山と、点線部の小さな山があります

点線部は働くときもあれば働かない場合もあると言うことです。個人差が大きいところですので、今回は実践部のみ解説します

LRにピークを迎える大臀筋は、股関節の過度な屈曲を制限することで体幹が前方へ転がる力を小さくしてくれています

大腿四頭筋

大腿四頭筋のピークはLRで膝折れを防止している大切な役割があります

小さい方の山はTSt〜PSwで股関節伸展と膝関節屈曲を制御しています

ハムストリングス

ハムストリングスは大臀筋と同様に実線部と点線部が存在しますが、実線部のみ解説します

ハムストリングスの特徴は二峰性の山が見られることです

しかし、役割としては単純で大臀筋と同じく、股関節の過度な屈曲を防いでくれています

下腿三頭筋

下腿三頭筋は足関節が最大背屈するTStにピークを迎えます

つまり、足関節がこれ以上背屈しないようにブレーキ(蹴り出しのエネルギーを溜めている)をかけています

前脛骨筋

前脛骨筋は立脚相・遊脚相問わず活動していますがピークはIC~LRです

前脛骨筋は足関節の過度の底屈を制限(パタパタと足底接地がならない様に)すると同時に、下腿前傾を補助することで身体を前方へ移動させる働きがあります

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